今野涼二のすべて。 第2回 / 全16回
800万円の借金と、両親の離婚
私の幼少期は、決して裕福なものではなかった。
小学2年生の頃、父親が抱えた約800万円の借金を背景に、両親が離婚した。
子どもにとって、家庭とは世界のすべてである。
その世界が変わるということは、当時の私にとって決して小さな出来事ではなかった。
もちろん、今だから理解できることもある。
大人には大人の事情がある。誰か一人を責めたところで、過去が変わるわけではない。
ただ、幼い頃に家庭環境が大きく変わった経験は、その後の私の価値観に影響したと思う。
人生は自分の思い通りに進むとは限らない。
生まれる家庭も、育つ環境も、子どもには選べない。
しかし、成長してからの行動は選べる。
私は後に営業の世界で大きな収入を得ることになるが、お金に対する関心の原点の一つには、幼少期の家庭環境があったのかもしれない。
お金がすべてではない。
だが、お金がないことで失われる選択肢があることも事実だ。
だからこそ、私は「努力した人間が選択肢を持てること」に強い価値を感じるようになった。
今、学生たちに伝えていることがある。
「環境のせいにするな」と簡単に言うつもりはない。
環境によって、スタート地点が異なるのは事実だからだ。
それでも、自分の人生を誰かに決めさせてはいけない。
この思いは、今も変わらない。