田中洸平の全て。 第4回 / 全17回
名前を呼ばれなかった夏
一番心に残っているのは、盛岡大学附属高校で、最後の夏の大会のベンチ入りメンバーが発表された日です。春先から足をけがしていて、自分でも呼ばれないかもしれないと思っていました。それでも最後まで諦めずに取り組んでいたので、実際に名前が呼ばれなかったときは、本当に悔しかったです。
その日のミーティングが終わった後、グラウンドに寝そべって3年間を振り返っていたら、何も言わず隣に寝そべって、一緒に空を眺めてくれる友人がいました。エースやキャプテンなどのチームメートも、監督に直談判すると言ってくれました。
結果として、スコアを書いた経験はありませんでしたが、甲子園ではスコアラーとしてベンチに入れてもらいました。野球で得たものは試合の結果だけではなく、仲間との信頼関係や、自分の行動が人の心を動かす経験でもあったのだと思います。甲子園で仲間と過ごした時間にも、たくさんの思い出があります。
望んでいた形とは違っても、三年間の自分の行動が仲間との信頼につながっていたことや、その関係の大きさを感じました。